SPECIAL TECHNOLOGY

特殊技術の取り組み

ミクロンクロム
(精密硬質クロムめっき)

ミクロンクロム(精密硬質クロムめっき)とは

製品や品物に部分めっきすることで、膜厚を高精度にコントロールできます。
しかし、ミクロンクロム(精密硬質クロムめっき)技術で実現できるのは、単なる膜厚の均一コントロールだけではありません。製品品質のさらなる長寿命化に加えて、後加工後の研削などを不要にする後加工レスを実現できます。製品や品物ごとに調整した特殊なめっき設備や治具、アノードを使用することで、下掲の写真に示すような精密なめっき加工が可能になります。
これによってミクロンオーダー(μm単位)の厳しい寸法精度の製品や品物に対してもめっき後の研削レス化を実現します。これと同様に、高い加工精度が要求される精密部品に対して、μm単位で膜厚を制御できる硬質クロムめっきを提供しています。特に小型部品を中心に月産数千個から最大200万個程度まで生産可能です。自動車部品や精密機械、機械部品を中心に様々な分野の製品を手掛けています。
様々な形状や素材に対して実績がありますので、ぜひご相談ください。

精密硬質クロムめっき施行例

  • 所望の部位にクロムめっきをサブミクロン単位でコントロールして成膜
  • 量産ライン(自動機・手動)での豊富な実績(月産100万個以上)
  • 精密分析機器による高度な品質管理
  • 高精度のめっき膜厚管理にて研削などの後加工レス
先端の天面のみに、膜厚を高精度制御した硬質クロムめっきを施した燃料噴射装置内部部品

ソフトヒズミック
(低歪熱処理)

ソフトヒズミック(低歪熱処理)とは

浸炭焼入れでは、熱処理による歪みは避けられません。ソフトヒズミック(低歪熱処理)は焼入れ温度の低温化によって熱処理による歪みを抑制し、熱処理の可能性を広げました。

※浸炭熱処理は、焼入れに不向きな低炭素鋼の表面に炭素を浸透させて高炭素化させ、これに焼入れ、焼き戻しする処理方法です。

焼入れ温度の低温化

熱処理変形のつぼ!ここがポイント

鋼は加熱温度が高いほど、膨張変形し、かつ焼入れ・冷却に伴う寸法変化を起こします。さらに焼入れ変態(M)によって、寸法変化が発生します。そこで加熱温度をできるだけ低温化させ、熱処理変形を少なく抑えました。

一般的な焼入れ温度は?

一般的には、850℃以上の温度で実施しています。

ソフトヒズミック(低歪熱処理)の焼入れ温度は?700℃で実施可能に

焼入れの加熱温度をより低温化するために、理論的には590℃までの低温化が可能ですが、当社は実験的に700℃まで焼入れ温度を低くすることを可能にしています。

熱処理歪みと硬さの関係を明確化

熱処理変形?当社は徹底的に解明!

焼入れしたときの硬さは、鋼のC%量で決定します。そこで、当社では、焼入れ時のマルテンサイト変態に伴う、変形膨張量と硬さの関係を実験的に明確化しました。

表面観察・分析

材質
SCM415
表面硬さ
650~800HV
硬化深さ
0.6~1.2mm
平面度
0.2以下

硬化深さ

ソフトヒズミック(低歪熱処理)は従来浸炭に比較して表面は硬く、内層は強靭で固くより部品として使いやすい

平面度

熱処理仕様(焼結金属への低歪熱処理)

材質
S45C
表面硬さ
650〜800HV
硬化深さ
0.6〜1.2mm
平面度
0.2以下

ソフトヒズミック(低歪熱処理)処理

VTC用スプロケット
熱処理後、全歯OBDにて40μm以内
トロコイド
(左)トロコイド インナー
(右)トロコイド アウター

難素材へのめっき

吉野電化工業では、お客様のご要望にお応えするため、様々な素材へのめっき工程の開発にチャレンジしています。
その中には、難素材めっき(または難めっき)と呼ばれるものがあります。

一般には難素材めっきには、下記のような区別があります。

難素材とされる理由

  • 汎用めっきとされている素材(鋼材、ABS樹脂など)でありながらも要求特性や形状などとの関係で汎用設備がそのまま活用できないもの。
  • 試作実績はあるが、量産化実績(形状経験が乏しい)が少ないもの。
  • 研究レベルに近いもの、または素材そのものが新しく未着手のもの。

めっき処理が難しい難素材

これまで量産・試作経験のある難素材めっきの主な種類を下表に示します(これ以外にも素材の種類はあります)。
最近、関連技術の進化で低コスト化が進んでおり、様々な用途に適用できる可能性が高まっています。

素材
通常プラスチック 耐熱ABS、難燃ABS
エンプラ PC、PBT、PA、SPS
スーパーエンプラ PES、PPS、PEU、LCP
特殊プラスチック PC/ASA、PU、光造形、2色成形(PCとABS)、3Dプリンター造形品、FRP、カーボンナノチューブ
軽合金 マグネシウム合金、アルミニウム

吉野電化工業では、部品要求特性や部品形状を考慮し、お客様のニーズに合わせためっき種類や膜厚を提案致しますので、
ぜひご相談ください。