金属熱処理

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ガス酸軟窒化処理

自動車部品(油圧部品)

ガス酸軟窒化処理とは

ガス窒化とホモ処理を複合した熱処理にて、最表面に四酸化鉄の酸化被膜を形成させることにより耐食性と相手部品へのなじみ性を向上させた性質をもっております。
また、被膜の直下に鉄窒化物が形成されることによりHV600以上の表面硬さを有していますので低負荷の摺動摩耗対策に優れ、処理温度も低温のため変形・歪の少ない表面硬化法となります。

ガス軟窒化及び酸窒化処理の耐食性

ご承知のように上記処理法は、温度約570℃において雰囲気アンモニア及び浸炭性ガス中にて、数時間熱処理するものです。本処理によって処理された鉄系材料は、表面部約10~20μmに窒素化合物層(炭化物)が形成されます。図1に化合物層の形成状態の概要を示します。この化合物層(Fe24N、Fe3C-Fe24N)は、一般的に硬く耐摩耗性及び耐疲れ性を向上させます。一方、この化合物層形成により、耐食性が向上することもわかっています。

鉄系材料のままですと空気中の水分等により、すぐに鉄が酸化することは承知と存じます。しかし、上記の化合物層が存在しますと耐酸性に強いため、酸化しづらくなります。酸化の度合いは図2に示しましたが、塩水噴霧テストでは未処理のものは約1時間で赤錆が発生するのに対し、処理したものは10倍以上の時間でわずかに赤錆する程度です。当社で行っているガス軟窒化は、処理中に空気を添加し、化合物層表面部にFe3O4の酸化物を形成させるため、さらに耐食性が良いです。

もし定量的データが必要となる場合は、当社に塩水噴霧テスト装置がありますので実験を行うことができまた、主な適用鋼材としては、FCD材(ダクタイル鋳鉄)・合金炭素鋼(SCM材)低温熱処理にて表面より窒素を浸入させる熱処理法のため、素材の前処理は焼入れ・焼戻し(調質材)より焼ならし処理を施した素材をお勧めさせて頂きます

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