金属熱処理

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低歪熱処理(ソフトヒズミック)

自動車部品・建設機械部品・産業機械部品(小物部品・薄肉形状部品)

【その1】焼入温度を低温化

熱処理変形のつぼ!ここがポイント

鋼は加熱温度が高い程、膨張変形し、かつ焼入・冷却に伴う寸法変化を起こし、さらに焼入変態(M)により、寸法変化を起こします。そこで加熱温度を出来るだけ低温化させ、熱処理変形を少なくしました

一般的な焼入れ温度は?

焼入処理は、鋼をオーステナイト状態に加熱します。理論的には、A3変態線及び共折点以上の温度です。しかし、焼入性の問題もあり一般的には850℃以上の温度で行っている

当社の焼入れ温度は?700℃を可能に

焼入加熱温度の低温化を図るために図1に示すFe-N平衡状態図より鋼に窒素を付加させ、オーステナイト領域を低温化する事を考えた。理論的には、590℃までの低温化が可能ですが、当社は実験的に700℃まで焼入温度を低下させる事を可能にしました

【その2】熱処理歪と硬さの関係を明確化

熱処理変形?当社は徹底的に解明!

焼入した時の硬さは、図2に示すように鋼のC%量で決定します。そこで、当社では、焼入時のマルテンサイト変態に伴う、変形膨張量と硬さの関係を実験的に明確にした

通常浸炭処理と真空浸炭処理の相対比較

処理方法 通常浸炭 真空浸炭 真空熱処理 光輝熱処理
設備機能 最高加熱温度 930℃ 1300℃ 1300℃ 950℃
1300℃
雰囲気 メタノール
プロパン
真空-アセチレン
プロパン
真空(≒-10) 窒素ガス
加熱保持 対流、輻射 輻射 輻射 対流、輻射
冷却 油冷 油冷 ガス冷 油冷 油冷 ガス冷
処理機能 構造用部材 焼入組織 焼入組織 不完全焼入 焼入組織 焼入組織 不完全焼入
特殊鋼(ハイス等) 処理否 処理可 処理可 処理可
処理品の色 くすみ くすみ 金属色 くすみ くすみ 金属色
処理歪 高温短時間処理が特長(歪大)
通常浸炭条件処理すれば(歪中)

ソフトヒズミック処理の考え方

  1. 処理材の機械的性質を把握した浸炭時のカーボンポテンシャルの制御
  2. 処理温度の低温化(熱膨張変化考慮)

熱処理仕様

  • 材質
    SCM415
    表面の硬さ
    HmV650~800
    硬化深さ(HmV513以上)
    0.6~1.2mm
    要所
    平面度0.2以下

硬化深さ

平面度

熱処理仕様(焼結金属への低歪熱処理)

  • 材質
    EHA-63
    表面の硬さ
    HRA60以上
    硬化深さ(HmV630以上)
    0.1mm以上
    要所
    変形量を最小限に抑えたい

硬化深さ

オーバーボール径